コンバインやトラクターなど農機具の足回りのグリスアップ
コンバインやトラクターなど農機具のクローラや足回りにはグリスアップが必要!
って事は充分承知していると思いますが、
なぜ必要なんでしょう?
それは、
各所が滑らかに動く為に必要なのと、
錆を防止するために必要なのと、
あと実は、
泥の侵入を防ぐためなんです。
コンバインやトラクター・運搬車のクローラーなどは、
泥に埋もれやすい環境で仕事をしますよね。
放置してしまうと、
泥が本当に侵入してしまうんです。
ですので、
グリスは潤滑油としては必要なんですが、
潤滑油として以外に、
グリスを補充する事で、
泥の侵入を防いでくれる効果も期待できるんです。
また、
グリスを塗る事で、
錆も防いでくれるんです。
ですので、
できるだけ定期的にグリスアップをする様にしましょう。
そして、
どうせグリスアップをするなら、
ついでに注油もしましょう。
Contents
グリスってどんなのがあるの?
グリスには大きく分けて2種類あって、
一つはチューブタイプ
もう一つはスプレータイプがあります。
チューブタイプは、
ジャバラ型のチューブに入っていて、
グリスガンに入れて使用します。
スプレータイプは、
コンバインなどの部品に直接吹きかけて使用するタイプです。
小型の農機具などではグリスフィッティングが無い物もあります。
そんなタイプの農機具は使い易いスプレータイプのグリスで注油しても大丈夫です。
そして、
グリスにはいろいろな種類がありますが、
基本的に、
複数のグリスを混ぜて使用していると、
グリスの機能低下にもつながるので、
グリスを使用する箇所、一か所に、
一種類のグリスのみを使用する様にしてください。
グリスの種類
①モリブデングリス(極圧グリス)
荷重が良くかかる箇所に使用するので、足回り(前輪付け根:キングピン辺り)でよく使われます。
「工業用高級グリス」と表記されていることもあり、確かに価格は高いです。
どうしてもモリブデンじゃないとダメと言う箇所も少ないので農機具ではあまり使われません。
②リチウムグリス
耐久性・耐熱性に優れていて、シャーシグリスより少々高めですが、
「万能グリス・マルチパーパスグリス」と書かれているだけあって使用箇所は多く、
農機具に対して全てのグリス使用部分に使えます。
③シャーシグリス(カルシウムグリス)
足回りやベアリングなど色々な個所に使用できるグリスで、
とても安価で耐水性に優れています。
しかし、耐熱性に劣るので、荷重がかかりやすく摩擦の大きい箇所には向いていません。
④ウレアグリス
モリブデンやリチウム・シャーシグリスと異なり、有機性のグリスで金属を含んでいません。
耐水性・耐熱性に優れていてリチウムグリス同様使用しやすいグリスなんですが、
価格がリチウムよりも高めなので、金属含有グリスが使用できない箇所に使用します。
比較的使用頻度は低いです。
コンバインのベアリングは何時間ぐらいでグリスが切れる?
グリスは定期的に給油する箇所にベキなんですが、
一応、どの位の頻度で給油していったら良いのか?
解説していこうと思います。
私であれば、
1シーズンどこにグリスアップするんですが、
取扱い説明書の後半部分に点検内容の記載があります。
そこをしっかり読みましょう。
そして、
取扱い説明書に500時間以上の記載がない場合有りますが、
そんな時は、全ての点検をした後、
50時間や100時間で点検をすれば良いと思いますよ。
しかし、
注意しないといけないのは、
年間を通しての稼働時間が少ないので、
こんな時間でグリスアップしていたら、
グリスが乾いちゃう可能性も高いので、
やっぱり1シーズンに1回のつもりでグリスアップした方が良いでしょうね。
スプレー式のグリスを使用しようとしている方へ
スプレー式のグリスで全てがグリスアップできると思っているのは間違いです。
スプレー式は、
頻繁に給油したい所や、
スプレーでしか対応できない箇所に使うべきで、
グリスアップするなら基本的に「グリスガン」を購入する様にしてください。
そして、
前に書いた、リチウムグリス(チューブ式)などを購入して、
しっかりグリスアップしてください。
スプレー式のグリスはあくまでも簡易的な場所に使用する物で、
ベアリングの箇所に使用できる物ではありません。
グリスで少しでも安価な物はありますか?
耐水極圧のシャーシグリスも良いですよ。
あと、AZも良いですね。
頻繁にグリスアップするならシャーシグリスを使用するのも良いと思いますよ。
リチウムグリスを使用しなくても大丈夫です。
ワコーズは本当に高級品なので、
ジャバラ1本2000円の変えるドイツ製のTOP2000を使用するのもアリですよ。
でも、
先程も書きましたが、
あくまでも頻繁にグリスアップする必要があります。
1シーズン無給油でいけるわけではありませんので、
リチウムであれば1シーズン位の目安でしょうか。
シャーシグリスであれば、
リチウムの倍、グリスアップが必要でしょうね。
つまり、
考え方で違うのかな。
高級品の方がモチが良かったりするんです。
でも、
コンバインやトラクターを大事にしているのであれば、
おのずとやるべき事は決まってくると思いますよ。
僕なら頻繁に点検したいので、
リチウムを使用して、
年に一回以上はグリスアップしますけどねぇ。
グリスアップの必要性
グリスアップや注油は、
年に1回は必ず行う様にしましょう。
おススメは長期格納時にする方が良いですね。
つまり、シーズン終了後です。
そして、
不定期に使用する農機具であれば、
時間で考えると50時間位が妥当です。
そして、
もっと必要なのは掃除です。
掃除をしないでグリスアップしたり注油すると、
グリスやオイルにゴミなどが混ざる事もありので、
一度、キレイに掃除してからグリスアップや注油してください。
グリスアップや注油する習慣をつけた方がコンバインやトラクターなど、
農機具には有効ですよ。
あと、
本当にグリスアップするのであれば、
現在はグリスガンは欠かせないアイテムです。
それはグリスフィッティング(突起物)で塞がれていますので、
ガンがないとグリスアップできません。
また、
グリススプレーでグリスアップする箇所もあるので、
グリススプレーも必要なんです。
必要箇所に応じて、
グリスガンとグリススプレーを使い分ける必要があります。
そして、
グリスフィッティングには、主にグリスニップル、ピンタイプ、ボタンヘッドの3種類があるので、
それぞれに合ったチャック部(ノズル先端)が必要です。
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