うどんこ病の治療方法に重曹と酢を!有効な農薬は?
白カビが主な原因で、
葉っぱの表面がうどん粉をまぶした様になってしまうのが「うどん粉病」です。
葉が真っ白に覆われてしまうと、
光合成ができなくなって、植物などはジョジョに枯れてしまいます。
しかし、
出来るだけ早い段階で、
カビの元となる菌を退治してあげれば、
回復する可能性は充分あります。
今回は、
良く言われる「重曹」と「酢」を用いた、
うどん粉病の退治方法を紹介していきます。
Contents
うどん粉病に重曹を使う方法!
重曹を水で溶かして、
スプレーに入れて、
植物に吹きかけてあげる方法です。
植物に負担をかけたくない人にはお勧めの方法で、
アルカリ性の重曹を水に溶かして、
うどん粉病になった部分に吹きかけることで、
原因の菌を消滅させてしまいます。
●重曹スプレーの作り方
スプレー容器に重曹(食用可)1g:水500〜1,000ccの割合で混ぜる
重曹を水で500~1,000倍に薄めてよく混ぜます。
あとは、うどんこ病になっている部分に噴きかけるだけ。
効果が薄い場合は、乾燥させてから何度か吹きかけてください。
●重曹の注意点
食用の重曹を使えば怖さはなくなります。
ただし、重曹の濃度が高いと植物が硬くなったり、奇形になったり、枯れてしまったりする事があります。
まずは、部分的に吹きかけて、負担がないかテストしてから使用するのが賢明ですね。
大量にかけすぎると葉焼けの原因になってしまいます。
あくまでもうどん粉病の発生初期に使用する様にしてください。
うどんこ病にお酢を使う方法!
食用の酢を水に薄めて、
スプレーで植物に吹きかけて使用する方法です。
こちらもアルカリ性に保つための方法と思っていただいて良いかと思います、
うどん粉病があまり広がってしまった場合は、
重曹も酢もあきらめて、
薬剤を使用する様にしてください。
●酢スプレーの作り方
スプレー容器に酢3cc:水50ccの割合で混ぜる
重曹と同じように、うどんこ病になっているところに吹きかけてください。
使い方は重曹と一緒で、
効果が薄い場合は、乾燥させてから再度吹きかけてください。
●お酢の注意点
お酢の場合、
使用後にトラブルが起こる可能性があるので、
近隣に迷惑のかからない様に注意して使用してください。
そして、
木酢液も効果があると言われていますが、食酢の方が高い効果が得られるようです。
うどん粉病に効果のある薬剤は?
ここで農薬までいきませんが、
薬剤でうどん粉病を治療できる物を紹介していきますね。
うどん粉病に効果のある成分は、
・炭酸水素ナトリウム
・ゾルビタン脂肪酸エステル
ですね。
炭酸水素ナトリウムは重曹に含まれています。
そして、他の薬剤にも含まれていますので探してみてください。
そして、
ゾルビタン脂肪酸エステルは、
カリグリーンやハーモメイト水溶液、ヤシ油とでんぷんから作られた「カダンセーフ」などが良く使われます。
カダンセーフは、菌やハダニなど幅広い害虫を膜で覆って死滅させてしまいます。
どちらも食品や食品添加物に使われている成分で作られているので、
薬剤とはいっても、農薬とは違い安全性が高く、使いやすいのでおすすめですね。
自然由来の成分を使った農薬であれば、
テントウムシやミツバチなど、天敵の虫で駆除する方法(バンカー法)の益虫への被害もありません。
うどん粉病に効果的な農薬は?
農薬の中でもうどん粉病に効果の高い物を一個だけ紹介しておきますね、
それは・・・
「カリグリーン(住友化学園芸)」です。
「カリグリーン」殺菌剤(野菜のうどん粉病治療薬)
「自然派志向 住友化学園芸」から出ているカリグリーン1.2g×10袋入です。
植物、作物で言うと、
きゅうり、いちご、バラなどの花き類や野菜類のうどんこ病・灰色かび病・さび病に効果のある肥料入りの治療薬なんです。
発病してしまったらすぐに散布すると病気の進行を食い止められる殺菌剤です。
諸外国で食品や医薬品として使用されている炭酸水素カリウムが主成分です。
炭酸水素カリウムには、肥料としての副次的効果も期待できます。
成分:炭酸水素カリウム
容量:1.2グラム×10袋入り
剤型・使用方法
水溶剤 : 水でうすめて散布
効果のある害虫・病気:うどんこ病 、 さび病 、 灰色かび病 、葉かび病
対象作物
[野菜]野菜類、トマト、ミニトマト、きゅうり、麦類
[果樹]ブルーベリー
[花き・観葉]花き類・観葉植物
[特用作物]たばこ、ホップ
そして・・・
バラなどの葉はワックス効果を持っているので、
薬剤をはじいてしまってうどん粉病が直らない事もあるんです。
そんな時の考え方や対処方法は・・・
葉っぱが薬剤を弾いてうどん粉病が直らない時
バラの新芽部分が黒星病に感染しにくいのは、ワックス効果を持つ新芽部分が水を弾くのが理由なんですが、
実は、
この為、どんなに優れた薬剤が有ってもうどんこ病が治らないのは、
薬が患部に(弾いて)付着しないからです。
なぜ付着しないのか?と言うと、
ある一部の植物や作物の葉っぱには、
ワックス効果を持っていて、薬剤などがかかっても、弾いてしまうからなんです。
どの様な良い薬剤でも水で希釈する以上、結果は同じで、
葉っぱのワックス効果で弾かれてしまうんです。
そこで登場するのが、
展着剤なんです。
ワックス効果を持つ新梢の患部に薬を密着させてくれる力を持っていて、
噴霧器で一吹きしても、
薬剤を密着させてくれる効果を持っています。
つまり、
うどん粉病を直したい場合は、
この「展着剤」の存在を知っていないと、
うどん粉病は直す事はできません。
展着剤
うどんこ病に対しての展着剤としては「まくぴか」が一番優れていますが、
実は、
バラや花木類での登録をしていないので、
作物であれば良いのですが、
それ以外だと使用は認められていません。
そこで、展着剤をいくつか紹介しておきましょう。
「スカッシュ」は新芽部分に付着する力と皮膜を作る能力に優れ、予防薬と併用すると効果的です。
「ニーズ」もうどんこ病予防薬と併用すると効果が高いとされる展着剤です。
「アプローチ」は広く使用される展着剤で、
浸透移行性を持ち総合的展着剤として評価が高い薬剤です。
展着材は、
予防薬と適切な展着剤を組み合わせる事でうどんこ病は確実に押さえ込める様になります。
しかしうどんこ病の厄介なところは感染しやすい新梢が常に生長を継続している事なんです。
薬剤散布の間隔が仮に 10 日間隔で有った場合、
散布ののち新たに伸長した部位はうどんこ病に対し無防備状態である事が充分考えられます。
更に展着剤をかみ砕いて解説すると・・・
エステル系非イオン性界面活性剤と陽イオン性界面活性剤を混合した展着剤を、
添加する組み合わせで効果が高いことが分かっています。
ですので、
一般家庭でも作れるうどん粉病の薬を作るレシピに、
水 500ccに対して
・重曹 小匙1
・サラダオイル 小匙1
・台所洗剤 1~2滴
と言う物があるのも納得できますよね。
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