コンバイン 刈取・脱穀のクラッチを入れると止まってしまう
「え~~~!」
「こんなんじゃ、刈取も脱穀もできないじゃん!」
とお悩みですね。
刈取・脱穀のクラッチを入れて走行するとアクセル全開でもエンジンが停止。
停止状態では刈取・脱穀のクラッチは入るが、脱穀の回転が規定まであがらない。
こんな症状の質問があったので、
詳しく見ていきましょう。
Question
私は兼業農家で、
今回、初めてコンバイン(中古)を購入しました。
コンバインには、
走行・刈取・脱穀のクラッチがあります。
エンジンはとても快調で、走行だけならなんの問題もありません。
しかし、
刈取と脱穀のクラッチを入れて走行しようとすると、
アクセル全開でもエンジンが停止してしまいます。
エンジン停止時では刈取・脱穀のクラッチは入るんですが、
脱穀の回転が規定値まで上がる事がありません。
Vベルトは見た感じ問題ありません。
どうやって修理をしたら良いか教えてください。
Answer
症状を見た限り、
エンジンが快調で、
走行以外のクラッチを入れた時にエンジンが停止したりしているので、
恐らく、何かしらの作業機部分にゴミなどが詰まっている可能性が高いですね。
まず、
「どこが悪いのか?」を確認する必要があります。
刈取部は、
目視で「藁くずなどが詰まっていなければ」問題ありません。
しかし、
藁送り爪や、
藁送りチェーンの潤滑油不足のケースもあるので、
注意が必要です。
脱穀部は、
一番詰まりやすい箇所です。
脱穀部分は大きく分けて①脱穀ドラム・籾送りらせん ②送風ファン ③廃ワラフィードと、
3つに分けられます。
この3つの部分は、
無負荷状態でならプーリーを手で回せますので、
エンジン停止後、
作業機クラッチを切った状態で、
各プーリーを手回しして、
回転にムラや、
重いところがないか?
異常個所を特定できると思いますよ。
詰まりやすい部分は下記の通りです。
脱穀ドラム
ドラムの軸にワラが絡まりやすいです。またドラム周囲は割に華奢な部分が多く、
倒れた稲や濡れた稲を無理に送ると結構簡単に部品が曲がったり折れたりします。
これが原因で回転に無理が掛かる事があります。
籾送りらせん
脱穀した籾をグレンタンクや籾袋へ送るらせんで、
らせんとカバーの隙間が非常に狭くできているため
少しでも籾やゴミが詰まるとエンジンがストップします。
シーズン終了後に掃除をしないと、ネズミが巣食っていて、
ネズミやネズミの巣が詰まることがあります。
廃ワラフィード
脱穀済みのワラを廃ワラカッターへ送るチェーンで、
チェーンのスプロケットにワラくずがよく詰まります。
注意事項として、
コンバインは、シーズン終了後、
しっかり清掃をしてあげないと、
翌年、調子がガタ落ちと言うことになりかねません。
前のオーナーがどれだけ手を入れていたかが気になりますね。
そして、
上記の点検・修理を行うには、
「あなたの整備の腕前」が気になります。
工具は揃っていますか?
中途半端に手を出すと、
機械を壊す原因にもなりかねないので、
慎重に行ってください。
古い車両だと、
部品が作られていない場合もありますので、
注意してください。
そして、
あなたの腕前に関係なく、
工具を使わなくても明けられる箇所は開けて点検してください。
そして、
給油・給脂(グリース)するところはしてあげて、
しっかり動くのか?確認してください。
ベルト類が見える様であれば、ベルトの破損具合や老化具合を点検してください。
作業部分のどこかが固着している
・錆びで固まっているか
・油脂類が固まっているのか?
・破損した部品が引っかかっているのか?
していますので、
触れるところだけ触って点検しましょう。
コンバインの点検・保守は、
エライ時間がかかります。
一人でやっていると、
本当に大変です。
音楽を聴きながらでも気長に行ってください。
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