コンバインなどの揺動部や螺旋のギアボックスにはモリブデン
コンバインやトラクターなどの、
揺動部や螺旋のギアボックス内等に使用するグリスは
耐熱性のグリス、モリブデンを使用すると良いですよ。
モリブデンは、
二硫化モリブデンと有機モリブデンと2つあって、
優れた耐摩耗性、摩耗特性、耐荷重性を持っていて、
とても優れた潤滑剤の一つなんです。
モリブデンの持つ潤滑剤としての性能は、
色々な産業や分野で使われています。
私自身、バイクを乗っているので知っていますが、
一般の人で知っている人は少ないです。
ですが、
潤滑油としての性能は非常に高いと言われています。
モリブデンは低いコストで、
摩擦低減効果が確実に出るとても良い添加剤です。
モリブデンは、
金属麺に強い皮膜を作ってくれて、
金属同士お接触を防いでくれて、
摩擦係数を下げてくれるんです。
その為、
比較的マニアの方の間ではよく知られている潤滑剤なんです。
そして、
オイルを良く知っている人の間では、
モリブデンには、
「固体のモリブデン」と「液体のモリブデン」の2種類があることは、
知られています。
そして、
「固体」と「液体」のモリブデンにはそれぞれ特徴があるので、
特徴に合わせて使い分ける事ができます。
●固体は「二硫化モリブデン」
二硫化モリブデンは独特の灰色がかった黒色です。
ミルフィーユの様な薄い膜の層を作り、
これが横滑りさせてくれて摩擦係数を減少させてくれます。
しかし、
・オイルが黒くなる
・微粒子と言っても沈殿や目詰まりの恐れがある
こんな特徴があるので、
エンジンオイルとしての使用はおススメできません。
主にグリスやギアオイルや工業用などに使用できます。
●液体は「有機モリブデン」
液体のモリブデンは、化学合成で製造されていて沈殿せず、
オイルの色も黒くならないので理想的です。
更に解説すると・・・
「モリブデン+硫黄⇒二硫化モリブデン Mo+2S=MoS2」と化学反応し二硫化モリブデンとなってから効果が出てきます。
有機モリブデンの効果を上げる事のできるモリブデン
エンジンオイルに良く使われる有機モリブデンですが、
効果を上げる事ができます。
それにはオイル中の硫黄量が大切です。
理由は
上記の式を見ると分かるんですが、
有機モリブデンは硫黄と結びつくと耐摩耗性が増します。
そして、
有機モリブデンは効果が出ると温度も下がり効きが良くなります。
添加剤は組み合わせが大切で、
ベースオイルの種類によって、
どんなに量を入れても効果が出ません。
例えば、
エステルに入れると極端に効果が落ちます。
かなり以前からあるモリブデンですが、
最近では「チェーン摩耗対策」以外にも、
「LSPI対策」にも効果があることが分かり注目度が上がっています。
しかし、
入れすぎはオイルの耐久性を悪化させてしまい、
また、
スラッジを起こし、
オイルを劣化させる原因にもなります。
使用する際は適量を使う様にしてください。
コメント