耕耘機の燃料にハイオクガソリンを入れても大丈夫なの？

耕耘機にハイオクを入れた方が良いと、

近所の方が言いました。

本当ですか？

と言う質問があったので、

解説していきますね。

Question

耕耘機に入れる燃料についてなんですが、

ガソリンエンジンの耕耘機を購入したんんですが、

近所の農家の方が、

「ガソリンよりハイオクガソリンを入れた方が良いよ！」と言っていたんです。

説明書には無鉛ガソリン使用と書いてあったんですが、

なぜハイオクガソリンの方が良いのでしょう？

もしハイオクガソリンを使用したら壊れたりしないのでしょうか？

Answer

車もそうなんですが、

ハイオク仕様でないエンジンにハイオクガソリンを入れても、

メリットはありません。

無駄なのでやめましょう。

ハイオクガソリンは、

爆発しづらくなっているので、

むしろ、

ハイオク仕様でない車や耕耘機に、

ハイオクガソリンを入れると、

燃費が落ちたりする可能性もあります。

ハイオクガソリン仕様の車のエンジンは、

高出力を出すために、

ピストンの圧縮率を高めています。

ここに、

低温で燃えやすいレギュラーガソリンを入れると、

混合気を圧縮している過程で、

点火プラグが点火する前に爆発してしまうケースがあります。

すると、

ピストンが逆向きに押し下げる力が生じてしまうんです。

これをノッキングと言います。

つまり、

ハイオクガソリンは、

圧縮率を高めた高出力の車が、

ノッキングを防ぐためのガソリンと言う事なんです。

ですので、

圧縮率の低い耕耘機のエンジンにハイオクガソリンを入れるメリットはないんです。

ただ、

値段が高いこともあって、

メーカーによっては、

ハイオクガソリンに洗浄成分を混入させている事もあるので、

メリットが無いと言うと言いすぎかもしれませんね・・・。

しかし、

根本的な意味で、

ハイオクガソリンをレギュラー仕様のエンジンに入れたところで、

始動性が上がったり、

パワーが出たりと言ったメリットはありませんので、

入れない方が良いです。

コストがかさむだけ損しますよ。

＜改めてハイオクガソリンのメリットなどを解説していきます＞

車のガソリンのハイオクとレギュラーの違いをご存じでしょうか。

ハイオクはプレミアムガソリンともいわれるので、

高級ガソリンと勘違いしている方もいるかと思います。

そこでハイオクはどんな物なのかと言うと、

ハイオクガソリンとは？

ハイオクガソリンは、

スポーツカーや高排気量の車に給油される事が多いガソリンなので、

高級なガソリンと言うイメージを持つ方が多いのも事実ですが、

ハイオクガソリンとは、

オクタン価の高いガソリンの事を言います。

オクタン価が高いと言う事は、

燃えにくいガソリンで、

ノッキング現象を防ぐためのガソリンだと考えてください。

ハイオクのメリット

ガソリンエンジンは、

ガソリンと空気の混合気をシリンダー内に入れて、

ピストンを押し上げ、

ガソリンと空気の混合気を圧縮し、

圧縮しきった所(ピストンの上死点)で点火プラグを点火させてシリンダー内で爆発を起こします。

この爆発が起こる事で、

エンジンが動き出し、

車や耕耘機が動き出します。

しかし、

スポーツカーや高排気量の車などは、

ガソリンと混合気の圧縮率が高くなっていて、

シリンダー内の温度も圧縮比の上昇に合わせて高くなっていきます。

そこに、

通常のレギュラーガソリンを入れてしまうと、

シリンダー内で、

ピストンが混合気を一番圧縮した時(上死点)に爆発させたいのに、

ピストンが一番圧縮する前(上死点にくる前)に爆発してしまうんです。

つまり、

爆発させたい所にピストンが来る前に爆発してしまうので、

ピストンに逆向きの力が加わる事になってしまうんです。

これがノッキング現象と言います。

この現象を防ぐために、

ハイオク単価を上げて、

燃焼のタイミングを遅らせて、

圧縮率を高めてもノッキング現象が起きなくしているのが、

ハイオクガソリンなんです。

逆な言い方をすると、

ハイオクガソリンの方が燃えにくいので、

より圧縮しても、正しく燃やす事ができる様になります。

そして、

圧縮比の高いエンジンが高出力を出す事が出来る様になるんです。